失敗することは怖いものですが・・・
かねこカウンセリングオフィスの金子です。
本日は11月30日土曜日。明日から12月ですね。今年もあと1ヶ月・・・皆様、体調等、十分に注意して、乗り切っていきましょう!!
さてさて、先日スクールカウンセラーとして勤務している中学校の相談員の先生が持っていた絵本を今回紹介したいと思います(相談員の先生、ありがとうございます!)。
長くなりますが、以下に引用しますね(今回は、文章だけになってしまいますが…。絵も素晴らしかったので興味がある方は是非、手に取ってみてくださいね)
「教室はまちがうところだ」
蒔田晋治・作 長谷川知子・絵 子どもの未来社 2004
教室はまちがうところだ みんなどしどし手をあげて
まちがった意見を言おうじゃないか まちがった答えを言おうじゃないか
まちがうことをおそれちゃいけない まちがったものをわらっちゃいけない
まちがった意見をまちがった答えを ああじゃないかこうじゃないかと
みんなで出しあい言いあうなかでだ ほんとのものを見つけていくのだ
そうしてみんなで伸びていくのだ いつも正しくまちがいのない
答えをしなくちゃならんと思って そういうとこだと思っているから
まちがうことがこわくてこわくて 手もあげないで小さくなって
だまりこくって時間がすぎる しかたがないから先生だけが
勝手にしゃべって生徒はうわのそら それじゃあちっとも
伸びてはいけない
神様でさえまちがう世の中 ましてこれから人間になろうと
しているぼくらがまちがったって なにがおかしい
あたりまえじゃないか
うつむきうつむき そうっとあげた手 はじめてあげた手
先生がさした
どきりと胸が大きく鳴って どっきどっきと体が燃えて
立ったとたんに忘れてしまった なんだかぼそぼそしゃべったけれども
何を言ったかちんぷんかんぷん 私はことりとすわってしまった
体がすうっとすずしくなって ああ言やあよかった
こう言やあよかった あとでいいこと浮かんでくるのに
それでいいのだ いくどもいくども おんなじことをくりかえすうちに
それからだんだん どきりがやんで 言いたいことが言えてくるのだ
はじめからうまいこと言えるはずないんだ
はじめから答えがあたるはずないんだ
なんどもなんども言ってるうちに まちがううちに
言いたいことの半分くらいは どうやらこうやら言えてくるのだ
そうしてたまには答えもあたる
まちがいだらけのぼくらの教室 おそれちゃいけない
わらっちゃいけない 安心して手をあげろ
安心してまちがえや
まちがったってだれかがよ なおしてくれるし教えてくれる
困ったときには先生が ない知恵しぼって教えるで
そんな教室作ろうやあ
おまえへんだと言われたって あんたがちがうと言われたって
そう思うだからしょうがない だれかがかりにもわらったら
まちがうことがなぜわるい まちがっていることわかればよ
人が言おうが言うまいが おらあ自分であらためる
わからなけりゃあ そのかわり だれが言おうと こづこうと
おらあ根性まげねぇだ
そんな教室作ろうやあ
どうでしたか??実際に、失敗や間違いは誰でもしたくないもの。しかし、失敗や間違いを過度に心配したり恐れたりすると、委縮し普段通りの力が発揮できなくなったり、積極的な行動がとれなくなったりする場合があるでしょう。
実際に、最近出会う子どもたちから「授業中、わかっていても手をあげないです。なぜならもし間違っていたら恥ずかしいから」や「なるべく目立ちないです。変に目立つと、陰で何か言われてそうで・・・」といった類の言葉をよく耳にすることがあります。
そこには、親子関係、友人関係、教員ー生徒関係、個人の性格や思考など、様々な背景や影響があり、複雑なものが絡み合っているかと思います。しかし、人生において、大なり小なりの失敗やうまくいかないことに必ずといっていいほど起こるものでしょう。ここで重要なのは、「そのような失敗やうまくいかないことから、何を学び、いかに乗り越え、改善していくか」だと思います。
現在、失敗で落ち込んでいる方、ミスをしてへこんでいる方、悩みやつらさで押しつぶされそうになっている方、もちろん、そのつらさや苦悩はその方にしかわからないものですが、カウンセリングを通じて、共に考え、いかに乗り越えていくかを考えていきましょう。