本の紹介 19

かねこカウンセリングオフィスの金子です。

約4か月ぶりとなってしまいましたが、恒例の本の紹介です。

相変わらず、読書はしているのですが、なんせまとめる作業をとる時間がなく・・・(≧◇≦)

いや、まとめる作業が面倒で・・・というのが本音ですね(=_=)・・・すみませんm(_ _)m

さて、今回はやや難しめの内容でした~~

こちら↓↓↓

「手の倫理」 伊藤亜紗 著、講談社選書メチエ、2020.

本書、裏側より引用

人が人にさわる/ふれるとき、そこにはどんな交流が生まれるのか。解除、教育、スポーツ、看取りなどさまざまな関わりの場面で、コミュニケーションは情報伝達の領域を超えて相互的に豊かに深まる。

ときに侵襲的、一方的な「さわる」から、意思や衝動の確認、共鳴・信頼を生み出す沃野(よくや)への通路となる「ふれる」へ。

相手を知るために伸ばされる手は、表面から内部への浸透しつつ、相手との境界、自分の輪郭を曖昧にし、新たな関係を呼び覚ます。目ではなく感覚がひらく、人間同士の関係の創造的可能性とは。

 

ここで、出てきた、「沃野(よくや)」という言葉と「地味(ちみ)」という、言葉・・・生まれて結構経ちますが、知らなかった言葉です。久しぶりに国語辞典をひきました笑

以下参照。

*沃野=地味(ちみ)の肥えた平野。

*地味=(「じみ」と読めば別語)土地の良否。土地の作物の生産力。

「新選 国語辞典」 第六版より

 

初めて知りました~~~「よくや」なんて今までの人生で一回も出会ったことなかったなぁーーー(^^)/

話は戻って、以下も引用です。

 

帯より引用

あらためて気づかされるのは、私たちがいかに、接触面のほんのわずかな力加減、波打ち、リズム等のうちに、相手の自分に対する「態度」を読み取っているか、ということです。相手は自分のことをどう思っているのか。あるいはどうしようとしているのか。「さわる」「ふれる」はあくまで入り口であって、そこから「つかむ」「なでる」「ひっぱる」「もちあげる」など、さまざまな接触的動作に移行することもあるでしょう。こうしたことすべてをひっくるめて、接触面には「人間関係」があります。

 

個人的に気になったのはこの「安心と信頼」について言及された部分でした。他にも気になるところはあったのですが、今回は割愛しますね。

P91 安心と信頼は違う

 安心とは、「相手のせいで自分がひどい目にあう」可能性を意識していないこと、信頼は「相手のせいで自分がひどい目にあう」可能性を自覚した上でひどい目にあわない方に賭ける、ということです。もしかしたら、一人で出かけた子供が行き先を間違えて迷子になるかもしれない。途中で気が変わって、渡した電車賃でジュースを買ってしまうかもしれない。そう分かっていてもなお、行っておいでと背中を押すことです。

 ポイントは、信頼に含まれる「にもかかわらず」という逆説でしょう。社会的不確実性がある「にもかかわらず」信じる。この逆説を埋めるのが信頼なのです。

 

いかがでしょうか??なかなか難しい内容でしたが、私としては興味深く読ませて頂きました。

ではでは、また~~

 

 

 

 

 

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