「カウンセラーの自己開示はどのような効果があるのか」

かねこカウンセリングオフィスの金子です。

前回の記事にも書かせて頂いた、日本心理臨床学会で出席した、講演会のご紹介をしたいと思います。

今回私が参加したのは

「カウンセラーの自己開示はどのような効果があるのか」

講演者:田中 健史朗先生(山梨大学)

司会者:飯長 喜一郎先生(日本女子大学名誉教授)

 

とても興味深い内容で、田中先生の講演も面白く、あっという間に時間が過ぎた感覚で、大変勉強になりました。

 

今回、話されたテーマにある、自己開示というのは、ざっくりいうと、自分の情報を相手に話すこと、ということです。

例えば、出身地、年齢、職業、趣味、身長、体重、などなどと、いった、個人情報ですね。

それらの共有や交換は、プライベートで初対面の人や友人との間では普通になされていることが多いでしょう。

しかし、カウンセリングにおいて、カウンセラーは積極的に自己開示はしてはいけないもの、と教わります。

典型的なケースですと、

相談者:金子先生は、おいくつなんですか?

カウンセラー:うーん、おいくつに見えます??

 

相談者:金子先生は結婚されているのですか?

カウンセラー:私が結婚しているかどうかに興味があるのですか?

 

といった具合です。

どうですか??

 

正直、違和感しかないですよね笑

しかし、20数年前、私は学部、院時代、相談者から上記のような質問をされたら、このように返しなさいと教わりました(私の記憶ではこのように感じました)。

そして、カウンセリングにおいて自己開示はしてはいけないものといった先入観が植えこまれていました。

初学者の私は、自分の話(つまり、自分のプライベートや個人情報など)はカウンセリングにおいてはしてはいけないものと思っていたのが正直なところです。

もちろん、カウンセリングというのは守秘義務がありますし、相談者の悩みや不安の軽減を、カウンセラーが言葉を介して、目指していくものです。なので、普通の会話ややり取りとは異なる部分があります。そして、相談者の方自身が、自分で考え、最終的には自分自身の人生や生き方を自分らしく生きていくことが理想のゴールと思っています。あくまでも、主人公は相談者の方であり、カウンセラーは相談者の方にとって、マラソンなどの伴走者のような存在でいることを私は心がけています。

なので、カウンセリングにおいて、カウンセラーが自らペラペラと自分の話をするのは、不適切であると思います。

とはいえ、

既述の個人的な質問への返答は、ぶっちゃけ、変ですよね。

そう思えるようになったのは、30代になってからのように感じます。

そして、東豊先生の本に出会い、P感情を意識するようになってから、カウンセリングにおいて大切なのは、

「相手のニーズ」に合わせること

「話の流れ」に乗ること

「文脈」を読むこと

といったことに意識をもつようになりました。

そうすることで、カウンセリングがうまくいくことが増えましたし、

実際、私の精神的な疲労はだいぶ軽減したように感じました。

そこには、知識が増えたことや、経験を積んだこと、なども大いに関係していると思います。

また、自信というのも関係あるかも知れません。

もちろん、自信満々とは到底言えませんし、謙虚さは忘れず、日々勉強です。

今回、出席した、

「カウンセラーの自己開示はどのような効果があるのか」というテーマによって改めて私自身、カウンセラーの自己開示について考え、学ぶことが出来ました。田中先生、飯長先生に感謝です。

最後に、今月、9/17(日)には、

「第19回子育て支援講座」オンライン講座(LIVE配信)があります。

この講座は希望者多数のため当選された人のみが出席できます。

くじ運のない私ですが、今回はなんと当選し、受講することが出来ます。

どのような学びとなるかわかりませんが、よい時間にしたいと思います!!

では、失礼します。