「ほったらかす勇気」①

かねこカウンセリングオフィスの金子です。

今日は久しぶりに畑以外の内容の記事を書きたいと思います笑。
タイトルにもあげました「ほったらかす勇気」というのは、「突然何の話し・・・??」なところもありますが、私がスクールカウンセラーをしていて、つくづく感じることに関連しています。
具体的には、私のところには様々なお子さんの問題(また「問題」という言葉も適切ではないとも言えるのですが、今回はわかりやすくするために「問題」と称します)で親御さんが来ることが多いです。成績不振、人間関係、ゲーム(スマホ)依存、発達障害などなど、様々なお悩みの相談がありますが、親の先回りや過干渉ゆえに子どもが自分自身で考える力がなくなってしまうことや「べき思考」にとらわれてしまい、なかなかうまくいかなくなってしまうといったケースもあります。

もちろん、子育てにおいて、これといった正解は無いのですが、人間の赤ん坊は非常に弱い存在として生まれてきます。オギャーと生まれてすぐに、養育者がそばにいないと命を落としてしまいます。そして、成長と共に言葉を覚え、意志が生まれ、考えや気持ちと言ったものも育まれてくる(俗にいう「自我」というやつですね)。

その際に、養育者(ここではあえて「親」と書かないのは、個人的には必ずしも「親」ではなく、祖父母や親せきでも、その子どもを育ててくれる人、つまり「養育者」が必要と思っているので、こう書かせて頂きます)から子どもに対して、しつけや社会的ルールの習得、礼儀作法、など社会で生き抜いていくために必要な力を教えていくことは大切と思います。

しかし、そこからがポイントで、子どもの自我が出てきた時期、大体、就学した時期でしょうか・・・(小学校1、2年生)。この時期に子どもの意志や考え、やる気と言ったものを否定、もしくは親の先回り(例えば、「勉強はこうしなさい」といった一方的な親からの押し付け、や「~~(子どもの考えや意思)ではなく、こうしておいた方(親の考えや意思)が良い」という否定ばかりがなされてしまうと、本人の意志や自分で考えることが出来にくくなってしまう。

その際に、多くの親御さんは、その当時は愛情ゆえによかれと思って、子どもに接していることも多いのです。なので、私はカウンセリング場面で、親御さんを攻めるようなことは一切しません。むしろ、そうやって熱心に子どもに向き合ってきたことを労います。そこから関係性を築き、話の流れの中で、既述のような内容が出てきた際に、今後、お子さんとの接し方や言葉のかけ方などを共に検討していく、というのが私が行っているスクールカウンセリングの主な流れです。

次は、より「ほったらかす勇気」について、具体的に書きたいと思います。