卒業シーズンに想うこと ②

かねこカウンセリングオフィスの金子です。

寒暖差、そして、天気の移り変わりの激しい2、3日ですね。

前回の続きです。

卒業シーズンに先生方が生徒たちに向けることの多い言葉として、

「君たちの可能性は無限大だ」
「努力は裏切らない」
「ネバーギブアップ」
といったものを挙げさせて頂きました。

もちろん、上記の言葉がおかしい、間違いだ、ということを言いたいのではありません。が、私としては、このような言葉だけに捉われてしまう、もしくは思い込んでしまうことへの心配があります。

「可能性を追い求めて」、

「努力をし過ぎて」、

「諦めず、寝る間を惜しんで」、

心身ともに不調やつらい状況になってしまった方々にこれまでカウンセラーとしてたくさん出会ってきました。

そして、そのような方々の多くが、

「自分の努力が足りないんだ…」、

「他の人は出来ているのに自分だけ…」、

「もっと頑張らなきゃ…」、

といった自己嫌悪のループにはまりやすいでしょう。

これらは、学校教育現場で先生から、生徒たちに小さい頃から言われ続けた思考に縛られているように私は感じます。

上記の類の言葉は、自分の目標や夢をかなえた人には、言えるものでしょう。

しかしながら、それらがかなわない方々もいるのも事実です。そこには、環境や資質、性格、出会い、タイミング、病気やけが、などといった複雑な要因が影響することでしょう。

要は、(前回も書きましたが…)

「可能性は無限大ではなく、限りがある」
「努力は裏切るときもある」
「あきらめも時には大切」

という考えも自身の中に入れておいた方が、心身の健康を保つためには有効と思います。

また、「努力をしなさい」と言われても、どうしても出来ない人がいるのも確かです。

ダイエットがいい例ですよね笑

あれだけ巷に、

「絶対に痩せるダイエット方法」

「これで、-10キロは確実な㊙ダイエット」

といったようなタイトルの本をたくさん目にしますが、

それらのタイトルが本当であれば、世の中から太った人がいなくなっているはず・・・

「頭では分かっていても、実際に行動に移せない」場合もある。

話しを戻すと、

目標や夢をかなえた人は、結果が出ているから言える言葉がある。

まだその渦中、途中にいる人にとっては、その言葉は別の解釈や逆にプレッシャーを感じてしまう人がいる。

だから、私はあまりにも前向きな言葉や美辞麗句は、あまり好きではないでしょう。

(天邪鬼な性格ゆえかとも思いますが…( 一一))

「適当に一生懸命・・・」、

「無理の無い程度の無理・・・」

こんな感じがちょうどいいんではないでしょうか??

ではでは。