本の紹介 45

かねこカウンセリングオフィスの金子です。

今回は、再来週の講演会の資料作りで何冊かチェックしている中の一冊からの紹介です。
こころの科学、「山本昌知の臨床作法」、統合失調症のひろば編集部(編)、塚本千秋(編集協力)、日本評論社、2021.

岡山にある「こらーる 岡山診療所」の精神科医の山本昌知先生が特集されているこころの科学からでている一冊です。

この「臨床作法」では中井久夫先生や山中康裕先生の特集もされています(私はまだ読んでないので今後の楽しみです)。

主に統合失調症の治療に尽力されている山本先生ですが、今回この本を読んでみて、本当に勉強になりました。

引用する部分はあまりにも多いので割愛させて頂きます(‘◇’)ゞ

山本先生にはお会いしたこともないのですが、映画「精神」(想田和弘監督、2008)を観た時に患者さんに「あなたはどうしたい?」、「あなたはどう思う?」という言葉が印象的だったのを覚えています。

私は医師ではなくカウンセラーですが、時にカウンセリング場面にて、つい心理教育と称して、提案や助言が行き過ぎてしまう場合があります(気をつけてはいるのですが…もちろん、提案や助言が患者さんのニーズであるときもあるので一概には言えませんが)。

その際に、最後に、「~~~といった方法や工夫もあるのですが、どうですか?」と意識して尋ねるようにしています。

人の心や気持ちを分かることは究極的には出来ません。その人にしか分からない。

しかし、専門家として勉強する中で知識や経験ゆえに得意げな気持ちになって、患者さんにあたかも正解や解決策として提案や助言をするときが出てくることも正直、あります。

その際には自戒の念を込めて、

「あなたはどうしたいですか?」という質問をするようにしています。

そのような双方間のコミュニケーションを通じて、その人にとってのよりよい解決やストレスの軽減を目指しています。

今回の一冊を読んで、改めて「患者さんから学ぶ」ことの大切さを痛感した次第です。

これからも出来る限り精進していきたいと思います。

ではでは。

 

 

 

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